CSR REPORT 2016
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03CGC GROUP CSR REPORT 2016私が東北の地で協業活動に身を投じてから45年が経ちました。1970年11月に協同組合ベルマート商品センターを設立して以来、76年にはCGCジャパンに加盟、さらには東北CGCの設立に関わり、2014年にアークスグループと統合するまで、地域協業の成果を享受しつつ、大手チェーンに負けない全国レベルの協業活動に参画させていただきました。協業活動はグループの成長に合わせて進化し、その抱える課題は複雑化・多様化していきます。加盟企業間の規模格差の拡大、同一エリア内での競合の顕在化、さらには適者生存のための選択肢であるグループ内再編など、協業組織の発展過程ではどうしても避けられない矛盾が起こり、それを止揚しなければなりません。変化は大きいだけでなく、そのスピードが速い時に革命的なものになるといいます。人口減、超長寿化、IoT(モノのインターネット化)の進行など、小売業を取り巻く環境は劇的に変化しています。その中で、CGCグループのメンバー企業のトップは、この6年ほどの間に全体の3分の1が交代しています。一方で加盟企業の協業ニーズは年々、高度化しています。その中で懸念されるのは、「協業の精神」が希薄化し、「協業組織はメンバー企業が育てるもの」という意識が後退することです。メリットがあるからCGCに加盟するという受株式会社東北シジシー代表取締役会長株式会社ベルジョイス代表取締役名誉会長兼CEOEndo Sumio遠藤 須美夫「グループの協業組織は メンバー企業が育てるもの」「協業のこころ」を伝える1978年に開催されたCGCトップ会で挨拶する遠藤会長動的な姿勢ではなく、メリットを創りだすために積極的に協業活動に参画するという能動的な態度が、協業活動においてメリットを創出するための要諦です。その能動性は「異体同心」(一人ひとりの力は小さくても、皆が同じ気持ちで事に当たれば大きな力を発揮できる)という、協業における根本精神にも見事に表わされています。加盟企業も、CGCジャパンの執行部も若返りが進んでいます。グループの基本理念に「流通の革新」を掲げているように、加盟企業は合従連衡の動きも視野に入れ自己革新に励み、CGCはそうした加盟企業の動きも踏まえて協業の革新に取り組む時に来ていると思います。長年にわたって蓄えてきた協業組織としての資産とノウハウ、相互信頼を土台に、この協業組織が皆さんにとってさらにかけがえのない存在となりますように願っています。1980年2月、全国で6番目の地区本部として設立した東北CGCの設立披露祝賀会。壇上右がマイクを握る遠藤会長

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